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Alumni Ventures Japan
Alumni Venturesは、日本のスタートアップおよびベンチャーキャピタル(VC)のエコシステムに貢献するという長期戦略の一環として、東京オフィスを開設いたしました。この新たな拠点は、同社にとってアジア太平洋地域初のオフィスとなり、日本および同地域全体における投資案件の発掘や関係強化を図るための地域ハブとしての役割を果たすことになります。
Alumni Venturesは、日本のスタートアップおよびベンチャーキャピタル(VC)のエコシステムに貢献するという長期戦略の一環として、東京オフィスを開設いたしました。この新たな拠点は、同社にとってアジア太平洋地域初のオフィスとなり、日本および同地域全体における投資案件の発掘や関係強化を図るための地域ハブとしての役割を果たすことになります。
Alumni Ventures社について
Alumni Ventures社は米国を本拠とするVCで、運用資産総額は約14億ドルに上ります。創業から10年超の同社は、11,000件以上の有限責任組合員(LP)と12,000社を超えるのポートフォリオ企業を擁し、年間300件超の投資を行っています。大学やその卒業生を含む独自の案件発掘ネットワーク、および他の有力VCとの共同投資モデルを通じて、同社はアーリーステージからグロースステージまでの投資機会に注力し、ステージ、セクター、地域にわたる分散投資を重視しています。詳細については、公式ウェブサイトをご覧ください。
日本における戦略的ビジョン
Q1: Alumni Ventures社の戦略的目標と、日本市場における具体的なバリュープロポジションについて教えてください。
Ryan:
アルムナイ・ベンチャーズは、世界で最も活発なVCのひとつであり、例えば2025年だけでも約400社に投資しました。日本における当社の戦略的目標および中核的な価値提案は、スタートアップ企業の「グローバル展開」を支援することです。ここでいう「グローバル展開」とは、単に米国に法人を設立したり、米ドル建てで取引を行ったりすることにとどまらず、日本のスタートアップ企業を、トップクラスのVC、個人投資家、金融機関からなる当社のネットワークと結びつけることを意味します。当社のモデルでは、トップクラスのリード投資家と並んで、少数株主として共同出資を行います。これにより、有力VCと競合するのではなく協力関係を築くことができ、幅広い企業ポートフォリオへの投資が可能となります。
Michael:
当社は、我々VC間のネットワークだけでなく、当社が有する米国の個人投資家、ポートフォリオ企業、機関投資家からなる広範なネットワークも、彼らが互いに助け合っているのと同様に、日本の企業を支援できると考えています。また、当社は米国における魅力的な投資機会へのアクセスを有しており、それらを日本の投資家にも提供できると思います。投資対象はステージやセクターを幅広くカバーしていますが、特にアーリーステージの企業への投資を重視しており、そうすることで事業内容や経営陣を深く理解することができます。 アーリーステージこそ、当社のネットワークを活用して、有望なアドバイザー、顧客、ビジネスパートナー、さらには有力VC投資家への紹介を行うことで、企業に最大の価値を提供できる時期であることが多いのです。成功を遂げた企業に対しては、その事業成長に応じてさらなる資本を継続的に投入することが可能です。これが、日本のスタートアップ企業に対する当社の価値提案の重要な要素となります。つまり、日本のスタートアップ企業を当社のネットワークに組み込み、成長に伴い、米国からの追加の民間資金源を紹介することができるのです。
Q2: Alumni Ventures社はどのくらい前から日本進出を構想しており、今回のタイミングに至った要因は何ですか。
Ryan:
当社は2014年に設立された非常に若いVCですが、懸命な努力の末、米国で優れた実績を築き上げ、北米有数のVCのひとつとなりました。次世代戦略を考察すると、ユニコーン企業の半数は米国から生まれています。残りの50%は米国以外から生まれているため、次世代の成長を見据える上で、米国外に目を向けることは自然な流れでした。日本がGDPで世界第4位、研究開発費で世界第3位であることは、検討上の重要な要素でした。さらに、日本の官公庁(経済産業省、国土交通省など)や民間セクター(コーポレートベンチャーキャピタルなど)の双方において、日本における当社の5カ年スタートアップ育成計画に対し、非常に前向きな支持を得ることができました。加えて、日本の大学からは、卒業生のマインドセットが今まさに変化しつつあるとの声が寄せられています。トップクラスの学生たちは、大企業に就職するよりも、スタートアップを選ぶか、あるいは自ら会社を立ち上げる傾向にあります。MGP(Michael G. Phillips)が指摘するように、彼が米国で大学を卒業した当時、両親に「スタートアップ企業に行きたい」と告げても、支持は得られなかったでしょう。しかし、米国では2000年頃を境にその風潮が変わり始めました。現在、日本でも同様の変化が見られるため、娘が「スタートアップ企業に行きたい」と私に言ってきた時には、挑戦するよう励ますことができます。つまり、現地の考え方も考慮することが重要です。当社は日本のエコシステムが転換点にあると捉えており、我々の役割は未来への投資を行うことです。
Michael:
従来より当社は投資の10~15%を米国外で行ってきましたが、今後は米国外の優れた投資機会が益々増えてくると考えており、向こう数年間で米国外投資比率を30~35%へと計画的に引き上げていきたいと考えています。約2年前にアジア展開の戦略策定を開始し、約1年半前に初めて日本を訪れました。他の国ではなく日本を選んだ理由はいくつかあります。その一つが、当初、日本を拠点とするベンチャーパートナーとして当社に加わったRyanの存在です。彼のおかげで、我々が米国から来日する合間に、現地で関係を築き市場を評価することができました。また、政府や関連機関、その他のプログラムからも支援を得ることができ、これは特に役立ちました。さらに我々は、米国で教育を受け現在は日本に住んでいる人々との良好なネットワークも築いています。昨年の秋頃、当社は日本のエコシステムとビジネスチャンスに確信が持てるようになったため、遠隔で事業を展開するのではなく、私が日本に移住しオフィスを開設することで、日本市場に本格参入することを決意しました。同時に、日本が当社のアジアにおける本拠地として、日本およびアジア全域での資金調達や投資先の発掘を行う上で最適な場所であることも確認できました。決断を下した後、できるだけ迅速に拠点を確立できるよう動きました。昨年2025年に日本法人を設立し、1月には東京オフィスを開設できたことを嬉しく思います。
Q3: 東京拠点設立によって、既存および将来的な日本の投資家との関係性強化はどのように期待されていますか。
Michael:
日本やアジア全域の人々と仕事をする際には、現地に実際に滞在し、同じタイムゾーンにいることが重要です。通常の営業時間中に会議のスケジュールを調整したり、紹介を行ったりするのは確かに容易ですし、現地に滞在することで、全国各地で開催されるイベントに参加したり、各地の人々と会議を行ったりすることができ、ネットワークの構築に役立っています。
Ryan:
当社が築こうとしているネットワークは、我々自身のスタートアップ投資活動だけでなく、日本のスタートアップへの投資を支える当社ファンドLP出資者の活動にも及びます。彼らは大企業や大学であることが多く、彼らの戦略と当社の戦略を一致させることは非常に重要です。日本のLP出資者もまた、日本のエコシステムに貢献し、日本のスタートアップの「グローバル展開」を支援したいと考えています。日本における当社の戦略的目標を実現する上で、こうした戦略的パートナーは我々にとって重要です。それこそが東京に拠点を置くことの意義なのです。

なぜ東京を選んだのか
Q4: 日本拠点として東京を選定された主な理由は何ですか。
Michael:
大阪、福岡、札幌といった他の都市も素晴らしいですが、東京という立地は、日本国内のあらゆる地域へのアクセスが容易であるだけでなく、アジアや米国の各地域への旅行にも便利です。
Ryan:
東京には大手企業や大規模な大学が集中しており、さらに大学での資金調達の70~80%が東京で行われていることを踏まえると、その資金と拠点の集中から、東京は当社が日本のエコシステム全体に貢献する上で当然の選択肢となりました。
Q5: シンガポールや香港といったアジア太平洋地域の他の主要金融ハブと比較して、東京はどのような戦略的優位性を持っていますか。
Michael:
東京を選んだ主な理由は税制ではありませんでしたが、VCによる日本での資金調達・運用を支援する税制改革を政府が検討していることは高く評価し、認識しています。他のアジア太平洋地域の主要な金融ハブではなく東京を選んだのは、VCエコシステムの発展段階が理由です。また、日本は長年にわたり米国と良好な関係を築いてきたため、東京には国としての優位性もあります。
Ryan:
米国の投資先では、宇宙関連分野は当社が最も積極的に活動しているセクターのひとつです。優れた宇宙関連企業を選定する際には、必ず現在の地政学的状況を考慮します。例えば日本企業は、当社投資先宇宙技術企業にとって最適なパートナーとなり得ると考えています。また、そのエコシステムに実際に貢献できるかどうかも重要な要素です。例えばインドを選んだ場合、非常に大きな市場があるかもしれませんが、そのエコシステムにどのように貢献できるかを見出すのは極めて難しいかもしれません。当社の投資フレームワークの一つは、優れたVCをリード投資家として迎えることであり、これは日本において非常にうまく機能しています。

オフィス設立経験と現地でのサポート
Q6: 東京オフィスの設立にあたり、直面した課題とその対応策を教えてください。
Michael:
現地での支援があっても、日本での事業展開は困難で時間がかかる場合があります。例えば、法人登記や設立計画の策定、ビザの取得などですが、こうした課題には粘り強く取り組むことが大切です。とにかく挑戦し続けてください。
Ryan:
日本には独特の文化的特性があり、法人登録印鑑や銀行印の要件(所謂「ハンコ文化」)など、現地にいない米国の同僚には理解しがたい必要性や複雑さが存在します。米国の同僚たちは、「全角入力」という概念を全く知りませんでした。銀行口座の開設手続きは、すべて日本語で行わなければならず、メガ銀行でさえ英語のウェブページやポータルサイトがありません。日本はすでに独自のシステムと仕組みを確立しており、海外の人々への説明が難しいこともあります。
Q7: FinCity.TokyoやVisual Alphaによる支援について、どの点が特に役立ちましたか。
Ryan:
FinCity.TokyoとVisual Alphaは、当社にとって非常に大きな助けとなりました。彼らは、単に「何かお手伝いできることがあればお知らせください」と言うだけでなく、我々の状況を把握するために適切な質問を投げかけ、どこへ行き、何をいつまでにすべきかを明確に示してくれたため、そのガイドラインは非常に分かりやすかったです。日本人の中でも、東京都への補助金申請の経験がある人はそれほど多くありません。そのためVisual AlphaとFinCity.Tokyoのサポートにより、スケジュールを策定し明確なマイルストーンを示してもらえたことは、非常に重要でした。
Q8: 設立プロセスを振り返り、東京への進出を検討している他の企業に対してどのような示唆やアドバイスをお持ちですか。
Michael:
FinCity.TokyoやVisual Alpha、その他の支援サービスプロバイダーには、早い段階で相談してみることをお勧めします。そうすれば、拠点設立戦略を立てる際、彼らが提供する有益な情報が役立ちます。準備は早ければ早いほど良いです。当社の場合、夏の半ばに決断を下し、数ヶ月でオフィスを確保しようとしました。もし5ヶ月ではなく9ヶ月前から準備を始めていれば、間違いなくもっと容易に進んだでしょう。

